1.現状の確認
一番初めにする事は現状がどうなっているかの把握である。
貴方がマネタイズ出来るスキル、キャリアは何なのかと把握する必要がある。
若い演奏家であれば何が幾らの換算になるのか認識出来ていない事が多い。
・実際に今、貴方が持っている商品は何なのか?
演奏を50分してそれを聴かせるともらえる金額は3000円なのか5000円なのか?
演奏の指導を50分すると5000円なのか10000円なのか?
音楽についての講演をすれば20000円もらえるのか?
その対象は子供か、30代男性か20代女性か、またはシニアを対象にしているのか。
また、5000円を50分で稼いでいる業態は他に何があるのか。
そして、その原価は幾らなのか。
今の自分の立ち位置を知る事は今後の貴方の方針を決める上で大事な情報になる。
・商品開発
当社は20代前半の演奏家に出会う事が多く その中で専門の教育機関を卒業した後も勉強を希望する人間も多い。
一度、考えるべきはインプットとアウトプットのバランスかと思われる。
どの職業であれ人生において30代、40代その先も学びがあるように思います。
人生はずっと勉強だと熟練の職人でも口にしています。
しっかりと勉強をしてから演奏をしたいと思うそこの貴方が社会で適切な価格帯として販売出来るサービス内容になり始めるのは30代からになるかもしれない。
音楽を学ぶ者には裕福な人間も多い。
もし、貴方がそうであれば親に感謝をして存分に学び、そして自分の音楽表現をしてもいいかもしれない。
もし、貴方がそうでないのなら収支について真剣に考える必要がある。
例え、大学生であったとしても収入を得るトレーニング、演奏がマネタイズされる瞬間の現場をより多く目にする事はその後の演奏人生に重要な経験となるはずである。
・販売
現代社会のインターネット拡大により無店舗型の商品・サービスの販売店設置(HP・ブログ等)が簡単にはなったがそれを実際に販売するのは容易ではない。
しかし、販売場所の設置をしなければ消費者は陳列されていない商品・サービスを買う事は不可能なのである。
専門機関へ学びに行く人や卒業した人に対して個人事業主の自覚を持つ必要があると話をしている。
話は逸れるが専門機関が終わった後で学んだ専門事業以外の一般企業に行く場合が多くある。
専門的な分野を学び続けたからといって他の業態に進路変更をする事は他の分野でも多くある。
何故、この件に触れるのかは狭い分野を学んだ事で、その分野と自分自身のアイデンティティを密接にし過ぎる事があるからだ。
特にクラシックの音楽産業は飽和状態だ。
本当に素晴らしい演奏をしても音楽観や知識を持ってしても競合相手の多さから社会で販路を見出せない事もある。
その期間が長ければ長くなる程に精神的に余裕がなくなり、あまり良い結果を出せなくなるだろう。
もし、狭い思考になっているのであれば貴方は貴方の為に別の世界を見て冷静になる環境を作る必要があるのではないだろうか。
あなたが音楽を通じて学んできた作業は別業態の企業であれ、その作業工程と同じように発想や物事の整理、進展をすれば企業はあなたを重宝するであろう。
音楽の分野で十分な収入が得られない場合でもその頭の中にある造形力、発想力は他の事業に転用出来る可能性は大いにある。
著名な多くの事業者、企業家が色々な商品・サービスの開発を行いそれを繰り返し成功体験を得ている。
20代の早い時期からより多くのチャレンジをしなければならない。
貴方が扱う商品・サービスを扱う人は多くいるが、その事業を続けていられる人は10年後には一割程度である。
事業を続ける苦労に対して収入が見合わない事も多いと考えると辞める選択は正しい場合もある。
商品・サービスを作る事は誰でもやっているがそれを販売出来るかは少数となる。
販売場所とは何処なのか?
BtoB(企業間取引)なのかBtoC(企業対消費者)か。
音楽関係の会社も多く存在しているので、その場所に正社員として勤務出来る形も望ましいかもしれない。
しかしながら、今後の活動を自身で考え集客力を養えないと貴方という商品は過当競争にさらされる事を覚えておいて欲しい。
「あなたの商品は演奏」
一つは多くの素材から一皿の料理を作るのと同じ様に、その一皿で人の五感を満足させる事である。
それにおいては飲食店と同じ様に多くのメニュー(楽曲)数を保有するのも一つの武器となるが一つの商品・ジャンル(カレー専門店やフレンチレストラン)に特化した方が良い場合もある。
所謂、貴方の演奏のコンセプトをはっきりさせる事で他の事業者との差別化をする事が出来る。
色々な作曲家の楽曲を演奏が出来るのは良い事かもしれないが、一つの国の作曲家や一人の作曲家を研究するだけでも人生一つ使っても足りない位なのだと思う。
また、演奏を売る場所が何処なのかは収支を決める大事な要因となる。
もう一つは装飾的に現場を彩る為の演奏を求められるケース。
天井に吊らされている美しいシャンデリアの如く聴覚を通したお洒落なのだと思われる。
ただこれにおいては清潔感や可愛らしさや、セクシャルと現場毎によって変化させるビジュアル面、演奏中の動きも含めた純然と聴覚だけではないエンターテイメント性を含めた演奏が求められる。
これに相当するのが結婚式やパーティー等の冠婚葬祭での現場になる。
柔軟な対応力が重宝される為に即興演奏力が高い方がより多くから声をかけられる。
「あなたの商品は指導力」
優秀なプレーヤーが必ずしも優秀な指導者とは限りません。
成長とは何なのだろうか。
ただ、演奏を上手くする事だけ考える指導者はいないと感じているが、生徒のより良い音楽人生を考えても思ってる以上に良い方向に行かないジレンマがあるかと思う。
先生の苦労は先生にしかわからないと思うが、その多くの問題に果敢に挑んでいて欲しい。
もし、教える対象となる人間の心境の変化を感じ取り、その水先案内が出来れば重宝される事でしょう。
どのように指導をしたらより大きな成長を促せるのか。
どんなに科学が発展しても教育における悩みは尽きないだろう。
「あなたの商品は広告力」
これは相手取引先が個人商店を対象とする場合が多いが行政・文化振興団体の演奏会においても、その能力が高く評価されて選ばれる場合がある。
ファンの数と言えばわかりやすいだろう。
自分自身が商品なので自分自身の広報・宣伝は必須である。
セルフブランディングをしていく事で積み重ねられる価値は企業の信用性と同等である。
「あなたの商品はタレント力」
広告力の源泉にもなるイメージでありキャラクターや容姿・MC等の演奏技術力・指導力以外の貴方の力です。
世の中は最高級なものばかりではありません。
カジュアルな商品・サービスの提供で成功している人も多くその場合においてタレント力は重要な要素である。
美しく着飾り演出する事もあるが、音楽においてあまり本質的ではないように思う。
あなたはいつも笑っている人とつまらなそうにしている人とどちらと一緒に居たいだろうか。
もし貴方が悲しい時も辛い時も笑っているならば、それは大きな貴方の力ではないだろうか。
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